p1バレンタイン特別企画小説


それはたくさんあるMMOと言われる大規模なゲームの中で
リネージュというゲームをたまたま選んだ人によるお話です


フィクションであり作り話なので実際あったことではありません
作者の俺が体験とかまずありえないんでツッコミは無しでご覧下さい




〜〜バレンタイン特別企画・小さな恋?の物語〜〜



  第1部  始まり  

たまたまリネージュというゲームを選んだ二人が居ました
男と女のキャラクターは男はWIZ、女はエルフという組み合わせです
二人は当初まったくもって接点ありませんでしたが
MLCでよく二人とも狩りをしていた事と
狩りをしていた時間が一緒だったと言う事で
なんとなく、お互いに「ああ、この人も今日もここにいるなぁ」という
感じでお互いを意識し始めていました
そんな感じで、狩場ですれ違ったりすると
WIZ(男)はエルフ(女)の連れている犬などにヘイストなどのエンチャントを
エルフ(女)はWIZ(男)にスキンなどをかけるというくらいの仲になってました


そんな二人も、3ヶ月4ヶ月になるとMLCじゃ物足りなくなって
他の狩場などに行ったりしました
男の方は小さいクランだった為、クラハンとかあまり無くて
大体一人で狩りをする日々が続き
女の方はそれなりにどの時間帯でも大体10人位は居る
大きいクランだった為、Lvが上がるとクラハンに呼ばれていました
そうして、二人の接点が無くなり
お互いが相手の事を忘れかけようとしていた


そんなある日の事
男はINをするとクランマークが無くなってたのと便箋が届いてました
プリがリアル多忙に付き引退をしてクラン解散をしていたのです
男はとてもショックでした
少ないクランだったとはいえ、ずっと居たクランだけに悲しくなりました
他のクラン員にWisをして「どうする?」と聞いてると
どうやら、男以外のクラン員はすでに他のクラン移住が決まっていました
男はどうしたものかと悩み
勧誘が一番多い話せる島へと着ていた
掲示板で勧誘記事に一通り目を通すも
これだ!というクランが無かった
男はMLCでよく見かけた人の事を思い出してた
「あのクランなら楽しそうだなぁ・・・」と思ってると
男が後ろから声をかけられる
「あれ?キミってMLCによく居た人じゃん」
男がそのログに気づくとそこには先ほど思い出してた人物が立っていた
「奇遇だねぇ〜ってアレ?クランは入ってなかったっけ?」
と女が男に声をかけた
男はそういわれてこれまでの経緯を話した
すると、女が「なるほどねぇ」と親身になって聞いてくれて
「それじゃ、うちのクランに来れば?」
とさらっと軽く言った
男は「いいの?」と言うと
女は「いいよいいよ、賑やかなのが楽しいしね」と言って
プリを呼んでくれた
プリの方も「彼女の紹介なら別段問題ないだろうしよろしく^^」と言ってくれた
男は「ありがとうございます!」と言って
新しいクランでの出発が始まった




第2部  別れ


男が女のクランに入ってから2年ほどの月日が流れた
その間に二人の仲は知り合い以上友達程度止まりだった
色んな所にクラハンにもいったし、ペアでやることもあった
オフ会に顔出したりしてお互いの顔も知る仲にはなっていた
家が近くということも知っていたが
二人だけで外で会うってのは無かった
メアド交換もして、ちょくちょくメールもしていたが
それ以上特に進展することはなかった


そして2年という月日はクランというもの
栄枯盛衰させるには十分の時間だった
引退する者、他のクランに移るもの、リアル状況などなど
大規模なクランだったが色々な理由で衰退していた
そんな時、初代プリがリアル優先の為に休止をクラン員に告げた
2代目に女を指名した
それは満場一致で賛成ということで
新しいクランとして歩みだしていた
男は、女がプリになるならより一層手助けをしなくては・・・と思っていたのだが
女の持ち前のキャラクターと顔の広さがクランを再生させるキッカケになり
再び活気が戻り、女を慕う人は日に日に増える一方だった
そのせいだろうか、女と狩りに行く事が少なくなっていき
クランの中でも影が薄い人物となっていた
男は寂しさと悲しさが募っていき
初めて自分の気持ちに気がついた
今まで意識しなかったといったら嘘になるが
自分はここまで女の事が気になっていたんだなと痛感した
しかし、痛感した時には女は遠い存在になっていた


女は女でプリという業務の忙しさに精一杯だった
誰にでも分け隔てなく接し、クランの為ならと頑張った
仕事をしながらだったのでIN時間が少ないのだが
そこは睡眠時間削ってまで、色んな事をやった
ただ、たまに昔が懐かしく感じる時もあった
男が自分のクランに入った時の事
新しい狩場をペアで一緒に行った事
オフ会で楽しく騒いでた事
仕事の終わりにもらったりしたメールなど
最近、男と一緒に狩りいったかな・・・?とか思ってたが
一人だけ優先するわけにもいかないと思って
その感情を押し殺していた
今は皆の為・・・それが一番だと信じて


最初はちょっとしたすれ違いだった二人
男が女の居る時間帯に繋げなくなっていった
女はそれを気にするわけでもなくクラン為に頑張った
それが次第に
男は自分がここにいる理由が分からなっていき
便箋を女に出して、クランを脱退した
女はその便箋を見ても最初は「そっかぁ・・・寂しくなるな」
程度のことしか思わなかった


しかし、男の行動が予期もせぬ事態へと繋がっていく


第3部   尊き人


男がクランを脱退してから3ヶ月ほど経った2月の初め
女の事が気にならないと言ったら嘘になるが
忘れよう忘れようと思っていた
やったことのない戦争に参加などして
新しいクランにも入って、なんとなくリネージュをやっていた
町の中で女を見かけたりすることが何度も会ったが
脱退した罪悪感からか声をかけられずにいた


そんな時、女のクランに居た古株で数少ない友人からwisをもらった
最近、女の様子がおかしいとのこと
何故か心ここに在らずといったかんじで
ミスをよくするようになったし
怒る事が増え
そのせいか、クラン脱退者が増えてきたという
男はそのWisを疑った
女がそんなことをするだろうか?
そもそも何があったのだろう?
忘れようと思っていた人物のまさかの事に
心配で心配でしょうがなくなっていた・・・


女は男が脱退してから
何かが足りない事を知った
最初は違和感みたいなものがあった
それがイライラへとなっていき
クラン員にあたったり
ミスをすることが多くなっていた
ふと思えば、いつもフォローしていた人
クラチャでも何気ない言葉をかけてくれた人
仕事で遅くなった日でも安心して任せられた人
そう・・・クランを影でずっと支えてきた人物が居なくなっていた
それに気づいた時にはすでに
その人物である男は脱退していた
女は大事な人が居なくなった事に悲しみが溢れた
何で重要な事に気づかなかったんだろう・・・
男一人を特別扱いしたらダメだと思っていた感情が間違ってた
自分にとっては必要な存在だったと痛感した


そして、2月の3週目
男は便箋とメールを送った
女は便箋とメールを貰った


それはお互いに久しぶりの交流だった


リネージュ内はバレンタインイベントの真っ最中
リアルもバレンタインイベントの真っ最中


男は女をある所に呼び出そうとしていた


女は男の久しぶりの便箋とメールに嬉しさがこみ上げた
女はこの事に、「うん、分かった」という二つ返事で男に返した


そして、その日がやってきた
女は仕事が終わり、男に言われた居酒屋にやってきた
男に言われた通り、男の名前を出すと予約を取っていたようで
個室へと案内された
男はまだきていなかった
相変わらず時間にルーズだなと笑いがこみあげた
狩りの時もオフの時もそういや遅刻をよくしてたなぁと
女は持参しているノートPCで男が来るまでリネージュをしていようと思った
そこに個室の戸がノックされる
来たかな?と女は思ったが店の従業員だった
伝言で男が遅くなるとのこと
呼び出しておいて遅刻なんて来たら叱らないとなぁと思っていた
とりあえずリネージュにINをして時間を潰す事にした
嬉しい事があったせいか
何かリネージュをやる手も軽かった
ミスも無かったし怒る事もなかった
久しぶりにリネージュを楽しいと思った瞬間だった
女が時間が経つのを忘れて
ふと・・・時計を見ると時間は11時半を過ぎていた
流石に遅い・・・何をしているんだろうと
リネージュをやる手を一旦止めてROMすることにした
心配し始めるとキリがないもので
事故でもあったのかな?どうしたのかな?
携帯にメールを送っても返事は返ってこない
電話をかけてみたが留守番電話になる
時間は11時50分を過ぎた
女はイライラし始めた
まさか、呼び出しておいてキャンセル?
今まで相手しなかったから仕返し?
そう思うと怒りが込み上げてきたのだが
すぐに悲しみに変わる
「何してんのよ・・・ばか・・・」
と泣きそうになった
帰ろうとして用意をしようとリネージュを終わろうとすると便箋が届く
誰から?と思ってみてみると男からだった
「な・・・なにしてんの!?」と女は思った
便箋をあけると白紙だった
女は「え?」と思うのと「ば、ばかにして!」と泣いていた
すると個室の戸が開いて
「ちょっとやりすぎたかな・・・」
と片手で頭をかいてるきまづそうな顔をした男が立っていた
もう一つの手には小さなチョコケーキがあった
女が「え?え?」と言ってると
男がケーキを片手に個室に入ってきて
テーブルの上にケーキを置く
「ごめん、ごめん・・・これを作る時間がかかったのと
 お客が引かないから中々来れなかったんだよ」
と男が申し訳なさそうに言った
女が男を一回睨んでからチョコケーキを見ると
【Happy Birth Day】とかかれたチョコケーキがあった
女が「どういうこと?」と尋ねる
男は「いやぁ・・・最初のオフ会に言ってたよね
   私バレンタインが誕生日だからチョコとか上げる前に
   私にお祝い品くれーw っていってたでしょ
   それとこの場所が俺のバイト場所だから
   お客が引かなくて中々来れなかったんだ
   本当にごめん」と手を合わせて謝る
女は自分でも言ったの忘れていた事を男が覚えてた事に
今までの怒りや悲しみがどこへやら・・・嬉しくて涙が出そうになった
そんな気持ちの女に
男が言葉を続ける「遅刻もしたし、怒らせたり泣かせたりしたから
            言いにくい事なんだけど聞いてくれる?」と言った
女は「どうしたの?今更何いってるんだがw」と笑いながら言う
男が「俺はキミの数多い友人の一人かもしれない
    だけどキミの一人の恋人にしてもらえませんか
    自分の気持ちにはもう嘘はつけないんだ
    クランを離れてからようやく気づいたんだよ!」と突然の告白を言う
女は一瞬呆気に取られたが
その言葉の意味を分かると俯きながら一言だけ言った「・・・馬鹿」


こうしてバレンタインの夜は終わりを告げていった


これは偶然リネージュというゲームを選び
たまたま狩場が一緒だったという接点から始まったお話
この後の事は読者に任せます
ってか俺こんな事書くキャラじゃないので恥ずかしいですが
某友人がカッコイイ台詞をいってくれちゃったおかげで
この台詞を使って小説かきてぇwwwwと思ったわけです
今日1日で削除するので宜しく御願します