後半  本編??


† 自  宅 †


今日は夢見が悪かったせいだろうか


アラーム(狩りx狩り)が鳴っても止めれずにいた


何とか身体を起こしてアラームを止める


ふわぁ〜〜と盛大な欠伸をしてモソモソとベッドから這い出て着替える


階段を目を擦りながら下りると


母親と妹がすでに朝ごはんを食べていた


俺「う〜・・・おはよう・・・」


母「おはよ、遅かったね」


妹「兄貴おはよ〜珍しいね」


挨拶を交わしながら、冷蔵庫から牛乳を取り出して椅子に座る


俺「夢見が悪くて夜中に起きて眠れなかったんだよ」


妹「ふ〜ん、今度アイピローでもかしたげよか?」


俺「寝相悪いから、つけててもあんま意味ないな」


とまぁいつものように会話をするが、一人足りないのに気づく


俺「そういや、兄貴は?」


母「ああ、何か今日は命の危険を感じるから
   誰よりも早くに登校してから隠れるそうよ」


ん?デジャヴュを感じるぞ?まぁ気にしたら負けだろう


俺「ああ・・・納得納得・・・
  んで、妹よ何か嬉しそうだな?」


妹「そう?兄貴の気のせいじゃない?」


まぁバレンタインだし、夜中に何かしてたし詮索はやめとくか・・・


俺もきっともらえるだろうと期待してるしなっ!


母「はいはい、早く食べないと遅刻するわよ」


俺・妹「は〜い」


飯食わないと、遅刻するからとりあえず食うか


ってことで朝飯を食い終わって、玄関を出る


家の門を出ると


妹「兄貴〜待ってよ〜」


俺「おう?どうした?」


妹「はい!今日バレンタインだからあげる!」


満面の笑みで手作り感たっぷりの包みをくれる


俺「ありがとな」


そう言いながら頭をなでてやる


妹「やだ・・・恥ずかしいよ」



と言いながらも目を細めて、気持ち良さそうにその行為を受け入れる妹


俺「さて、遅刻すっからいくけど
  たまには一緒に途中までいくか?」


妹「うん!えへへ」


何となく途中まで一緒に登校する妹


顔と耳が真っ赤だったのは気づかないでおこう


途中で妹と別れた後、手作りのチョコクッキーを食べながら登校した




† 学  校 †


8時15分・・・朝若干寝坊したけれど、いつも通りに着いた


俺「おっはろ〜」


入り口付近に居る女子に挨拶してから教室に入る


女「あ、ちょい待って待って・・・はい、チョコ」


俺「お、てんきゅ〜美味しく頂くわ」


女2「いっつも助かってるからねお礼お礼」


俺「あんな汚い字でよけりゃーいくらでも見てくれ」


ノートのお礼としてチョコGETGET!


成績中の上を地味にキープしといてよかったぜ・・・義理だけどなっ


まぁ出だしが良いってことで自分の席に座る


鞄を横にかけてから、後ろの席の子に挨拶する


俺「おっす」


ちょっとだけこちらに目線をあげて


双槻「・・・おはよ」


といってすぐ手元の読書を再開する


俺的には彼女からもらうのが今日の目標だが無理そうだな・・・


と心で泣け叫んでる俺がいた


そんな俺の心を知る親友が声をかけてきた


重士「うおおおおおおお、マイフレンド!
   俺の心だうけとれええええええええええ!」


撤回、斜め上に大バカな奴1名


俺「男からもらっても嬉しくないわ!」


と重士が差し出した100円のチョコをチョップで落として足で踏む


重士「俺の俺の・・・愛があああああああああ!」


俺「こんなものこんなもの!!」


↓+Kを連打連打!!


重士「うわああああああ!やめてくれええええええええ!」


双槻「・・・うるさい」


俺・重視「うぎゃああああ!」


いつものようにシャーペンで頭を突付かれる羽目になる


まぁ普段どおりの朝が過ぎていく




† 昼  休  み †


今日の戦争2回目が始まる


バレンタインフェアと称して食堂と購買が専用の食べ物を用意する


特に食堂のチョコパフェ・ビターな苦さは大人の味☆ミ


そして、購買のチョコチップサンドイッチ が毎年大人気だ


俺は弁当派なので関心が微塵も無いのでいいや


後はチョコ渡しが本格的になる


ちなみに毎時間ごとのチョコは義理で


昼休みと放課後が本命チョコを渡す時間だと何故か決まってるらしい


俺は弁当派だから、購買と食堂戦争に参加しないから興味がない


ってことでとりあえず弁当を食べることにするか


机に弁当箱を出して開ける


中身はフツーの弁当だった・・・うん、チョコとか乗ってなくてよかった


そこに購買帰りに重士と智世子(ちよちゃん)が帰ってくる


重士「ふはははは!今回も幻のチョコチップサンドと
   ぬるま湯仕立てのチョコレートココアGETできたぞ!!」


智世子「うー・・・購買部の子にもらったくせに・・・(ぶつぶつ)」


重士「ふっ・・・これも人徳と言うのだよちよ!!」


俺「オマエ・・・ちよちゃんいるのになんて事してんだ」


智世子「だよね?だよね?!私が隣に居たってのに・・・
    重士君のばかー!鈍感ー!」


重士「マイフレンドにちよ・・・俺は食べ物の為なら
   悪魔にでも魂を売り渡すのだよ!!は〜はっはっはっは!」


俺・智世子「威張って言う事か!!」


俺とちよちゃんのダブルツッコミが発動


重士「げ、げばふ!」


重士の腹と頭を直撃する、重士を倒した


俺「罰としてこれは俺とちよちゃんで食べよう」


智世子「だねだね、こんな悪魔の食べ物何か重士君にはあげれないよ」


美味しく今日もデザート付で昼飯タイムを終わらせる


重士とちよちゃんは散歩(重士観察)に出かけたので


とりあえず、飲み物(白桃の天然水・ちょっと濃いかも?)を買って教室に戻ってきた


ああ、そういや・・・双槻さんから頼まれてたCD今渡すか


そんなことを思い鞄を漁ってると


真横に誰かが立つ気配がする


が、とりあえず探し物をしてるのでスルーをした


俺「んー・・・どこにいれたかなっと・・・」


双槻「・・・・・」


俺「あれ、教科書に挟まって机の中に入れたか?」


双槻「・・・・・(じー)」


俺「がさごそがさごそ(な、何か視線が物凄く痛い)」


双槻「・・・・・(カチン)」


俺「おお、あった!!」


とちょっと大きな声をあげてしまった


双槻「・・・・(ビクン)」


とその拍子に隣にあった気配を見ると


ペンを片手に刺そう?としてる双槻さんの姿があるわけで


しかも微妙に固まってるっぽいんだが


な、何をしようとしてたんだろう・・・声かけづれぇ・・・


お、落ち着け・・・よしっ!


俺「ふ、ふた、つきさん?・・・一体何を?」


おおう、若干声が上ずってるぜHAHAHA


双槻「・・・・・」


反応がないぜ?


双槻「ちょっと刺そうと」


俺「え?お、俺を?」


こくこくと頷く双槻さん


俺「えーっと俺何かしたっけ?」


双槻「何か、ゴソゴソしてるから」


俺「うん?」


双槻「隣・・・来たのに・・・気づいてくれなかったから?」


俺「あ〜・・・それはごめんなさい
  昨日言われてたCDをですね、渡そうと思ってですね
  鞄に入れてたから探してたわけですよ?
  決してわざとじゃないです、ええきっと」


そんな言い訳をすると双槻さんがちょっぴりニコヤカな顔でゆっくりとペンを下ろして


双槻「・・・・・・ぇぃ(超小声で)」


俺の脚を刺した


その時、教室中に聞こえる悲鳴を上げなかった俺は偉いと思った


俺「いってぇ・・・」


双槻「・・・・・」


で、今現在俺のCDプレーヤーで貸したCDを早速聞いている双槻さん


片耳イヤホンで二人一緒に聞きながら


足を擦りながら窓枠にもたれてぼーっとする俺


本に読みふけりながら、曲を聴いてる双槻さん


俺「ZZZzzz・・・」


双槻「・・・・早送り」


俺「ZZZ・・・んあ?了解了解・・・」


双槻「・・・・ん」


俺「ん〜(背伸びしながら肩をならす)」


双槻「・・・・これ嫌い」


俺「へ〜い・・・っと」


昼休み終わるまでこんな感じでマッタリと過ごした


何か肝心なことを忘れてる気がする・・・


まぁ後で思い出すだろう


そんな感じで昼休みが終わって5時限目の予告チャイムがなっていく




† 放  課  後 †



6時限目辺りで気づいたんだ


俺、昼休みにチョコもらってないんじゃね?!


結構良いふいんき(何故か変換できない)だったのに!


おかげで6時限目の対人に役立つちょっと敬語の授業に身が入らなかった


放課後になって盛大に溜息を吐く俺


チラっと後ろの席の双槻さんを見ると、本をとりあえず読むようだ


カッコ悪いが俺も粘ろう・・・曲(アニ演歌)でも聴きながら


と窓枠に身体を委ねて、ぼーっとしてると


双槻さんの手がにゅっと伸びてくる


ちょっとびっくりしたが何気なく装って


俺「ん?」


双槻「・・・・聴く」


そういわれたので片方を双槻さんに渡す


双槻「・・・・変なの聴くね」


そう言われて苦笑いで返す俺


そして、双槻さんも本に戻る


そこに野暮な親友が登場する


重士「まいふれええええええええんど!
   まだいたんだな!俺をまってt」


智世子「はいはーい、重士君はこれから私の家で接待(お仕置き☆ミ)だよ」


重士「いやあああああああ!もうゆるしてええええええ!」


智世子「あはは〜私は彼女だからナニモシナイヨ?」


重士「Noooooooooooooooo!
   ちよが一番好きだからもう勘弁してえええええええ」


廊下にドップラー効果を響かせながら親友カップル退場


安らかに眠ってくれ・・・(−人−)


と心の中で念仏を唱えてると


そんな俺だが、ちらりと双槻さんをみるが


こんな時でも我関せずの姿勢・・・さすがすぎるぜ


あの二人を見て、少しは触発されて俺にチョコをくれたりせんかなと


とても淡い淡い期待をしてたわけで・・・


はぁ〜・・・と深い溜息をついてると


パタン・・・本を閉じる音が聞こえた


お?帰るのかな??と視線をそっちに移すと


双槻さんと目があってしまう


まさかこっちを見るとは思わなかったもんだから


俺は言葉に詰まってしまう・・・何を言えばいいんだ!?


しかもだ、双槻さんもじ〜〜っと見てくる


う、うごけねぇ!動いたら負けに違いない!とか錯覚してきた


頼むから何かいってくれ〜


と心の中で口で言ったら物凄く早口になってただろう言葉を思ってしまう


二人で見詰め合ってる状態で数分の時間が過ぎる


やばいな・・・本気になろう・・・いやいや違う違う


どうしたらいいかな・・・と悩みに悩んでるその時


双槻「・・・・チョコ」


といつの間にか手に持ってたチョコを俺に渡してくる


え?え??あれ?あれれ?


ええええええええええええええええええええええええええええええええ?!


今なんとおっしゃいました?俺に渡そうとしてるのは??


ちょこおおおおおおおおおおおおおおおお!?


うん、相当俺ぱにくってた


今この状態では俺しか居ないから俺がもらっていいんだよな?


自問自答・・・いいんだよ!イエローだよ!!


とガッツポーズを心の中で思いっきりしてると


双槻「・・・・・義理じゃないから(ぼそっ)」


俺「・・・・ほへ?」


我ながら何て情けない声を出したんだろうか


あまりの出来事に俺の脳がついてこなかったからって・・・


そんな俺を尻目に双槻さんは淡々と帰る準備をして


鞄を掴んで教室を出て行こうとしている


そんな双槻さんの横顔は耳と顔には朱がかかってたような・・・?


俺「おお〜い!俺も帰るから待ってくれ〜〜!!」


ようやく現実に戻ってこれた俺は慌てて双槻さんを追いかけた




その日の帰り道は、何時も以上に饒舌だった


双槻さんはいつも通り無口だけどたまに相槌打ってくれたりした


でも、普段よりも楽しく帰れた気がするのは俺だけじゃないと思いたい





こうやって、俺のバレンタインは終わりを告げる









って夢を見たかった(´;ω;)
























というのは冗談で、一生の思い出になるバレンタインだったぜ